【ひろゆき氏のコンビニバイト体験談から考える】サービス過剰主義をやめて手抜きして仕事する世の中

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 ひろゆき氏は、学生時代、2chの管理人になる前にコンビニでバイトしたことがあるらしい。深夜を担当していたため、客の出入りは少なく、一人で好き勝手やっていたらしい。客が来ない間は、奥の控え室に座って漫画をずっと読んでいて、客がレジに来たら、控え室から出てきて対応したらしい。

 ひろゆき氏のすごいところは、客が「レジに来たら」ということである。客が入店してきた段階では、まだ控え室に潜んでいるのである。これはなかなか度胸がなければできないことだ。いや、どうだろう? 確かに深夜のコンビニに行くと、レジでベルを鳴らさなければ店員が出てこないことは多いか。

 これについて、ひろゆき氏はこういっている。

客がコンビニ店員に期待することは、コンビニ店員としての仕事をきっちりやってほしいということだけです。品物を売ってくれさえすればいい。別に元気よく挨拶してくれなくてもいい。常にレジの前で立ってくれていなくてもいい。役割を果たしてくれさえすれば店員はどこで何をしてても構わないんですよ。

  客には一切怒られたことはなかったひろゆき氏だが、店長には散々怒られたそうで、ひろゆき氏は辞めるときに「今までで一番最低なバイトだった」と言われたらしい。

 おそらく皆さんはこう思われるだろう。

「コンビニの仕事は受付だけでなく、商品棚の整理整頓や商品の搬入、レジの計算、冷蔵庫の中に入って賞味期限が迫っている順に前に置いたり、床の掃除、仕事は探せばいくらでもある。漫画を読んでいる時間なんてないはずだ」

「例え時間が余ったとしても、仕事中は時給が発生しているので、自分の娯楽のために使っていい時間ではない」

「コンビニに入って店員がいなかったら不安になる。挨拶がないと不快になる。元気な声で(いらっしゃいませ!』と言ってくれないと歓迎されてない気分になる」

「レジの前に立っていないので、いちいち呼び出さなくてはならなくなる。呼び出して、すぐに出てきてくれたとしても、時間のロスはロスだ。4、5秒くらいで出てきてくれたとしてもロスはロスだ」

 肯定的な意見もあるかと思われる。

「やはりひろゆき氏の度胸はすごい! いくら正しいと思ってもなかなかできることではない! 心臓に毛が生えている。それをやってみたいと思っても僕はチキンなので実行に移せない」

「店員が漫画読んでいたとしても俺は何とも思わない。確かにレジ対応さえしてくれればいい」

「コンビニの仕事は多義に渡って大変だから、それぐらい許されるべきだと思う。誰にも迷惑をかけていない。私達が多少目を瞑れば済むことだ。サボるのは大いに結構だ。多少緩急があった方が仕事にも身が入るんじゃないか」

「サービス過剰主義が横行して、常に他社よりサービスサービス……! と歯止めが効かなくなっている昨今だ。ここは一旦、時間を逆戻りさせて、みんなで、緩く、ゆっくり仕事する世の中になった方がいいのでは? お互いが見て見ぬ振りをする。我々は消耗しすぎている。かといって会計をしてもらえないのは困る。漫画を読んでいても、呼べば控え室から出てきてレジをしてくれるなら十分だ。いいバランスだ」

「ガシガシ働いているところを見せられると、裏で上司に折檻されてる絵を連想させられる。背景にブラック企業が透けて見えて気分が悪くなる」

「スーパーのレジ打ちも、近くにマットレスを置いて客がいないときは寝てもいいのでは? その方が疲れがとれて、いい接客ができるはず」

「クレームをつけるのは回り回って、自分が仕事をするときに返ってくる。自分で自分の首を締めているのと同じだ。お互いが楽をし、妥協し合う、しかし、必要最低限のことはやる。ひろゆき氏は学生なのに、そんな崇高な精神を持っていたのは恐ろしいことだ」

「やる事さえやっていれば何をしてもいいんだ。働いている時間は常に最善を尽くすのはもう終わらせよう。娯楽と休憩と労働を混合し、チャンスがあればどんどん遊んだり休んでいくべきだ! オフィスだったら、ソファにくつろぎながら仕事する。音楽かけながら仕事をしてもいい。実際、Google社はそういうシステムが採用されている。ひろゆき氏は奥の控え室で漫画を読む必要に追い込まれたが、その必要すらない。どんどん前に出て漫画を読んだっていいのだ。清算さえ間違えなければ漫画を読みながらレジを打ったっていいのだ」

ひろゆき氏のような働き方が認知されれば、本当に楽になる! 就活もワクワクする! 人は一日にいったい何時間働くんでしょう!? 月に何百時間? 一生だといったいどれほどでしょう……!? 誰もがブログやYouTubeで稼げるわけでもない。お笑い芸人や小説家になれるわけでもない。好きな仕事に就けるわけでもない。みんな、嫌いな仕事を毎日心を壊してまでがんばってるんです……! だったら……! やることは一つじゃないですか! みんなで手抜きするんですよ! カンボジア郵便局員は、仕事中ずっとドラマ観てるんです! 客に何か頼まれたらそのときだけ何かをして、それ以外はずっとドラマ観てるんですよ! これが理想的な職場じゃないですか!? どうして日本はそれができないんですか!? わからないんですか!? いや、みんなわかってるのに、どうしていいかわからないんでしょう!? 夢物語でしょうか!? 少し海を挟んだ南の国ではそれができているのに!? 働いている時間って長くて退屈で怒られて鬱になって……、その気持ちがわからないわけではないでしょう? やりがいもなくて給料も少なくて、その上心的態度まで要求して我々を苦しめるんですか!? 誰が決めてるんですか? 官僚ですか? 国民の総意ですか? そんなわけがない! 最低限のことはする! それでいいじゃないですか! あなたがだらだらやってても文句いいません! だから僕がだらだらやってても文句いわないでください! お互いに身を削るのはやめましょう! どうぞ目の前で寝ててください! 私も仕事の時寝させてもらいますから!」