亀梨と福山はなぜモテないのか


福山と亀梨はモテない。本人たちが自分でそう言っている。これは謙遜で言っているわけではない。

 

俺は福山と亀梨をよく観察して、こいつらはモテないだろうなと考え至った。


俺の目から見て、この二人はモテないだろうと思う。

外見は確かにかっこいい。

 

特に亀梨は、「ごくせん」の頃は完璧な美少年で、芸能界やジャニーズの歴史の中でもピカイチだろう。少女漫画から飛び出てきたかのように感じられた。

 

今はもうそれほどではない。顔の周りや顎のラインが肉付いてきたし、背が小さくて骨格が華奢な人間の、やや肉付いてきた感じが気持ちが悪い。

 

ジャニーズでも年をとってもかっこいいのはタッキーと岡田准一ぐらいか。

 

美に対してうるさい俺が、手放しで他人をかっこいいと思ったのは、若い頃の及川光博だろうか。

 

福山も亀梨も基本的にナルシストだ。
だからモテない。

 

特に福山は声と喋り方が気持ちが悪い。低音で、作為的にムードを漂わせて、自分の声色を周りに浸透させようとするのがいけない。胃がもたれてしまう。

 

どんなにかっこいい男でも、声をかっこつけてしまってはだめだ。真面目な話をしてるのに、この人は今もこうしてかっこいい声を出そうと夢中になってるんだ。私のことじゃなくて自分の声に集中しているんだと思われてしまう。

 

自然に話そうとしたらあんな声が出るわけがない。今までかっこつけた声を出しすぎてしまったため、今じゃ自然に話す方が難しそうに見える。


今自分はどれだけ輝いているか、どれだけかっこいいのかということを、二人はよく意識している。

 

女の子だったら多少それも可愛く見えるかもしれないが。男でそれをやると気持ち悪いだけだ。たとえそれがアイドルだとしても。


kat-tunでも、手塚の方がモテまくりに対して亀梨にそう言った噂が出ないのはナルシストだからだ。


手塚の方は女を観察して同化して、一緒に楽しむことができる。楽しませるだけじゃなくて、同じ感性下で楽しむことができる。

それはかっこつけようとしてないからだろう。

 

亀梨はどうしても難しい話を持ち出したり、俺は野球をどれだけ頑張ってるとか、自分の野球論やアイドル論や仕事論を持ち出したり、とにかく自分の話ばかりしそうだ。

 

ひとつひとつの仕草がかっこつけてばかりいるし、相手からどう自分が映っているかを終始気にかけている。それは歌って踊っているステージの上でもよく見て取れる。

 

だからアイドルとしては一流で kat-tun でも一番の出世頭で本当に優秀なのだが、恋人としてはどうだろうか。

 

ある日、ライブ会場の駐車場のバスに乗っていた女達が、おしくらまんじゅうになっていてら、そこから振り落とされて転んでしまった女の子がいて、亀梨はすぐに駆け寄って、その子をお姫様抱っこしてどっかに休憩室に連れて行ったという話を聞いたことがある。

 

確かにファンサービスとして素晴らしい。いかにも少女漫画の世界を作ろうとしている。

が、やはり現実感が必要なのだ。

 

女も普通の世界に生きて普通に生きているのだから、理想の恋愛を夢見ていても、実際に理想の恋愛をしようとは思わないのだ。

しようとすると歯が浮いてしまうのだ。  

 

その証拠に女は結局不細工だったりよくわからない男とばかり付き合っている。

 

この人とだったら自分の本当の自分が出せる。普通に会話ができる。普通に自分自身を晒すことができて、相手の中に自分の存在を確かめることができるから付き合おうと思うのだ。


コミュニケーション能力が高いとか低いとかそういうレベルではなく、普通の会話ができるかできないかである。


ほとんどの男と女は普通の会話ができないので、普通の会話のできる不細工な男でも、まあいいかと思って付き合ったりする。

 

女をバカみたいに自分の容姿を一生懸命磨いてきたから、もう自分だけ美しければ十分なんだろう。相手までそんなにかっこよくいてほしいとは思わない。

 

よりもただ落ち着きたい。相手の存在の中に自分を感じたい。そんなふうに思って男と付き合う。

 

亀梨や福山みたいに、日常をドラマのように演出されても、見られるよりも見るほうの立場になってしまうし、静かに感覚を同化させることができなくなってしまうのだ。

 

女は、一緒にいる自分の方が、どれだけ綺麗に映るかの方がよっぽど重要なのだ。

 

亀梨も福山も、そういう女と同じ思考パターンを持っているので、ぶつかり合ってしまう。


女は強いオスに振り回されるのはいいけど、かっこいい男の演出を見せられるのはそんなに好きじゃないのだ。

 

亀梨も福山もアイドル精神を追求しすぎてしまって普通の会話ができない。だからモテない。

 

自分のことはさておき、ただ相手を尽くすために機械化された人間が一番モテる。